キネクシスを駆使する西海岸の捜査官キャサリン・ダンス物の2作目がジェフリー・ディーヴァーの『ロードサイド・クロス』。 ネットのイジメが原因でティーンエイジャーが誘拐され風光明媚なモンテレーの道沿いにアメリカでたまに見かける墓標が犯罪予告として置かれていることが分かりストーリーが展開し始めます。 ブログの記事に対する作家の批評に加えてネット時代の報道と犯罪が描かれていますが、前半はサスペンスというより時代遅れの読者に現代のインターネット事情を解説するような構成になっており退屈します。 巨匠得意のツイストも最後まで起らず、ページ数から逮捕された犯人の他に真犯人の存在が分かるので面白味に欠けるのも事実。 ただし終盤まで一気に読ませる完成度の高さはさすがで、今回はロマンスもあったりで緊張感より充実感を感じるシリーズでした。
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by yesquire
| 2011-01-06 22:41
| book