John Currin ジョン・カリン 現代アート
2007年 01月 20日
最近お気に入りの画家はJohn Currin(ジョン・カリン)。 伝統的な手法ながら独特の色彩とシンプルな構図で人物画を描くその絵は、テクニックや奇抜さで先端を行く現代アートとは全く違った美術作品です。「喜び」と「恥じらい」を感じさせる様々な女性の肖像画は決して美人ではなく、年齢を感じる物がほとんです。 彼の人気を確立した超巨乳シリーズや変な夫婦シリーズでは70年代の雑誌や広告、漫画などの影響を受けているようです。 女性のヌードは完全に男性の視点からストレートに描かれたもので、隠された普通の女性の内面を宗教画のようなミステリアスな雰囲気で表現しています。 受け容れられにくい人物を対象にすることで親近感を、しかし決してステレオタイプでない異形であることから観る者の興味を微妙に逸らす油絵の画家なんでしょうか。 手にいれた最新の画集の装丁がまた美しく、1枚の絵をかなり余裕のあるスペースに載せており時間をかけて見るのに最適でした。
by yesquire
| 2007-01-20 22:55
| art / fashion