赤坂在住の夫婦と娘と赤ちゃんによる日記と地元情報。 食事、映画、読書にアート、何でもありのブログです。 第二子誕生しました!


by yesquire
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『パウラ、水泡(みなわ)なすもろき命』 イザベル・アジェンデ

娘を持ったのでイザベル・アジェンデの『パウラ、水泡(みなわ)なすもろき命』を読みました。 作者の娘がスペインで病に倒れ、死に至るまで看病した間に書き綴ったノンフィクションです。
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マドリッドでの治療や病状など行き場のない現実と合わせて、聞こえているか分からない病床の娘に自分の半生とアジェンデ一家の話を聞かせる母親の切ない語り。 苦悩、責任、希望と何といっても愛がストレートに感じられる伝記でもあります。

チリの首班を輩出したアジェンデ家の歴史、自分の母親やそれだけで小説になりそうな作者の人生を病室でパウラに語る決意をしたのは、彼女が目覚めた時に途方にくれないようにとの思いです。 特にイザベル・アジェンデの結婚から出産、離別と「精霊達の家」でベストセラー作家になるまでの過程は旅や異国での生活がおとぎ話のように描かれ面白かったです。

ラテンアメリカ作家の特徴である最初から結末やドラマの大筋を読ませて読者をグイグイ引きこむ手法は本書でも有効で、女性の視点で語られるだけに他の大御所より描写が美しく(特に出産の場面など)、より優しく感じました。

こんな人生を歩んできたアジェンデだからこそ魅力的な小説を書けるんだなーとの羨望と他の作品への期待も大きかったです。 無事だったのですが、娘が精密検査を受けた時に読んでいたので余計に心残る一作でした。
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by yesquire | 2008-01-14 21:48 | book