赤坂在住の夫婦と娘と赤ちゃんによる日記と地元情報。 食事、映画、読書にアート、何でもありのブログです。 第二子誕生しました!


by yesquire
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『迷宮の将軍』 ガブリエル・ガルシア=マルケス

初めてのマルケスを3冊も読めたのは振り返って非常に幸せな1年だった気がします。 全集が終了する来年は同じような興奮が無いので落胆ですが..。 『迷宮の将軍』は中南米独立の英雄シモン・ボリーバルの伝記。 激動の時代と波乱万丈の人生を歩んだボリーバルですが、マルケスが語るのは死ぬまでのわずか数年間で、しかも自ら切り開いた国から追い立てられる悲しい道程です。
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宗主国との戦争、開放と敗北の跡が残るマグダレナ河沿岸の町を病に冒された将軍が過去を思い出しながら下る様子を、新聞記者だった作家らしい緻密な調査と取材で読者の前に展開させます。 南米の歴史や地理の知識があればもっと楽しめた伝記ですが、過激かつ陰湿に事実をさらけだすマルケス節にどんどん引き込まれてしまいます。 

裏切り、殺戮、病気とありえない伝説を持つボリーバルの人生はマルケスが題材に使うにはもってこいの人物だったのでしょう。 悲しくも荘厳に各地で迎えられる逃亡中の将軍やその家来達の表情までセピア色ですが想像できます。

できれば最近流行の新訳で出して欲しかったです。
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by yesquire | 2007-12-21 22:07 | book