『ユダヤ警官同盟』 マイケル・シェイボン
2009年 12月 25日
もう読めないかと思っていた名作『カヴァリエ&クレイの驚くべき冒険』の作家マイケル・シェイボンの最新作はハードボイルドな刑事物で日本では文庫版推理小説のカテゴリーとなってしまった『ユダヤ警官同盟』。 アラスカの局地にあるユダヤ人居住地で起きた殺人事件を追うユダヤっぽくない刑事が主人公。合衆国に編入されてしまう特別区、アラブ諸国によって崩壊したイスラエル、独立した満州、暗殺されないケネディ大統領、厳格かつ閉鎖的な辺境のユダヤ教社会など設定はかなり荒っぽく特徴がありますが、殺人事件があらぬ方向へ展開し主人公も追い込まれる推理小説としても読みごたえのある作品。
コーエン兄弟が映画化するそうなので想像しやすい面もありますが、ダークで個性豊かな人物が多数登場するので作家は読者を飽きさないフィクション。 救世主や宗教家の世界に加え主人公の負け犬刑事とインディアンの血を継ぐ大柄な相棒、上司として戻ってきた元妻など変なキャラクターにも事欠きません。 全編を通してチェスがキーとなる優良な推理小説の映画版も楽しみです。
コーエン兄弟が映画化するそうなので想像しやすい面もありますが、ダークで個性豊かな人物が多数登場するので作家は読者を飽きさないフィクション。 救世主や宗教家の世界に加え主人公の負け犬刑事とインディアンの血を継ぐ大柄な相棒、上司として戻ってきた元妻など変なキャラクターにも事欠きません。 全編を通してチェスがキーとなる優良な推理小説の映画版も楽しみです。
by yesquire
| 2009-12-25 16:30
| book