John Updike / ジョン・アップダイク
2009年 02月 01日
アップダイク初体験だった「走れウサギ」は年とってから再び読もうと考え4部作は本棚の奥に。 そうすると他の作品も敬遠しがちだったので、亡くなった今多作なノーベル賞作家をまとめて読む機会と探してみると数十冊に。 様々な作家や評論家が死亡記事を書いているので意見するのは恥ずかしいですが、アップダイクは文学という枠を超えたカルチャーを体現する作家であり、小説、評論、エッセイ、詩、などその影響をソフトで大袈裟にならずに多岐に与え続けた人だと思います。
例えば50年後も読まれているならウサギシリーズは20世紀アメリカのミドルクラスを理解するのに最適な作品という意見は全くその通りだと思います。 美術を志してたので、情景の描写や評論などでその片鱗に遭遇することは快い体験だし、ワイルドな表現が少ないとの批判もアップダイク作品の魅力の一つと考えれば気になりません。 作者の実体験が多く語られている作品と言われる「結婚しよう」を読んでからは、その優しそうなマスクと共に小説だけでなく作家自身のファンになってしまいました。
アメリカの中流家庭をその時代とともに地味に描き続けたリアリストである巨匠が新しい大統領が誕生したわずか後に姿を消したことは実に彼らしいのではないでしょうか。 現在活躍する作家達にとって父親のような存在でもあったアップダイクが残した偉大な作品群に囲まれ、未読な本がまだあることは、もう新作がでない寂しさと共に小さな幸せも感じます。 それに翻訳されていないか廃刊になった、彼がNewyorker誌に長年発表してきた作品を今後目にすることは楽しみです。
例えば50年後も読まれているならウサギシリーズは20世紀アメリカのミドルクラスを理解するのに最適な作品という意見は全くその通りだと思います。 美術を志してたので、情景の描写や評論などでその片鱗に遭遇することは快い体験だし、ワイルドな表現が少ないとの批判もアップダイク作品の魅力の一つと考えれば気になりません。 作者の実体験が多く語られている作品と言われる「結婚しよう」を読んでからは、その優しそうなマスクと共に小説だけでなく作家自身のファンになってしまいました。
アメリカの中流家庭をその時代とともに地味に描き続けたリアリストである巨匠が新しい大統領が誕生したわずか後に姿を消したことは実に彼らしいのではないでしょうか。 現在活躍する作家達にとって父親のような存在でもあったアップダイクが残した偉大な作品群に囲まれ、未読な本がまだあることは、もう新作がでない寂しさと共に小さな幸せも感じます。 それに翻訳されていないか廃刊になった、彼がNewyorker誌に長年発表してきた作品を今後目にすることは楽しみです。
by yesquire
| 2009-02-01 22:02
| book